Sesami miniを使ってみた感想
Sesame miniとは
Sesame Miniとは、ドアノブに設置する機械です。取り付けると、自動で施錠・解錠できたり、音声で操作できるようになる製品です。扉の内側のサムターン(鍵のツマミ)にセサミを被せる事で、セサミがモーターで鍵を開け閉めしてくれます。
Sesame miniは初代Sesameを小型化したものです。2018年にクラウドファウンディングが行われ、見事プロジェクトは成功しました。
ここでは、私の感想など書いてみます。
見た! 支援した! 届いた!
支援してみた
私の場合は、2018/10/29にMakuakeで支援しました。もうだいぶ遅めだったので、私が行ったコースは、「【追加コース】30%Off セサミmini + WiFiアクセスポイント」コース。早ければ「【先着50名様】40%Off 早期割引価格 セサミmini + WiFiアクセス」とか複数台のコースもあったので、ここはもう常日頃からクラウドファウンディングの情報を掴んで支援できる人ならば、というところだと思います。
最終的には、のべ8,232人、計118,475,860円というMakuakeでも稀な億超えのビッグプロジェクトとなっています。(億超えプロジェクトは2019/03/22現在3件)
知ったきっかけ
私が知ったきっかけは、やしろあずき氏のツイートでした。もともとこの類の製品に興味はあったものの食指が動くまでに至っていませんでしたが、具体的な感想を分かりやすく描かれたものに出会えて、とても参考になりました。
今日使っている感想としては、彼が描いたものとほぼほぼ同様の感想なので、いまや結果論ですが誇張ない誠実なレポート漫画でした。三角コーン送らせていただかないと…。
スマホで家の鍵を開けれるスマートロックSESAMEを使ってスマートになってみた漫画です。超便利だぞ。https://t.co/hZQSDEu9V5 pic.twitter.com/AxZoIXsfPW— やしろあずき (@yashi09) 2018年10月16日
届いた!
2月20日に到着! 当初の2月中という日程どおりです。「日程どおり」とは、当然のように聞こえますが、クラウドファウンディングにおいては、予定が遅れたりすることは結構あること。日程どおりにできるのは、当初から綿密な計画がなければできないすごいことだと思います。プロジェクト決定から到着までに何度も状況報告や管理ページの登録などの呼びかけがあったので、安心感がありました。マメな報告があるだけで最終的に満足と不安の大きな違いになってしまいがちなので、クラウドファウンディングとしては重要な要素だと思います。
設置について
マニュアル
添付されていたマニュアルはシンプルかつわかりやすい説明書でした。公式ウェブサイトやアメブロの情報もあるし、ネット上の他のユーザーさんの残したレポートなどもあったので、情報不足にはなりませんでした。あ、黒いシールだけはいまだ謎です。説明書には書いてないですし、ウェブサイトにもなかったような…。
とおもって調べていたら、見つけました。シール隠しのものだったんですね! https://ameblo.jp/candyhouse-inc/entry-12419225184.html
設置した
貼り付ける前に仮場所を確認し、アプリの設定をして、回転できるかを確かめました。結果として、そこまでナイーブにならなくてもよかったですが、両面テープを貼り付けた後では戻しづらいので、念には念をというところです。私の家の鍵は少し背が高くなっていてブリッジが必要でした。ブリッジには高さ調節のために3段階であって、ネジで本体と止める仕組みです。これも仮置きしてピッタリ合う場所が見つかったので良かったです。
ちなみに、CANDY HOUSEさんのサポートは見事です。私には必要ありませんでしたが特殊な鍵の場合、なんとカスタマイズしたアダプタを作ってくれているそう。3Dプリンタで作ってられるそうです。すごいですねえ…。
こういうものも用意されていました。買いたいけど寸法が気になる人は使ってみるといいかもです。
ガイドライン
アクセスポイントについて
アクセスポイントの設置場所
Bluetoothで接続する方法とWifiで接続する方法があります。Wifiで接続する場合は、アクセスポイントという本体とは別の機器が必要です。意外とこれの設置場所には悩みました。Wifiルーターが部屋から少し遠いこととドアがあったりするので、電波が届くかどうかというところが不安だったわけです。
最終的に、アクセスポイントは玄関近くの洗濯機置場のコンセントを使うことにしました。
設定について
設定は、正直わからりづらかったです。アプリのUIがどこを操作していいか、直感的には分かりづらかった。Sesame miniの設定画面は、本体の設定、アクセスポイントの設定等々いろいろ設定画面が散見するせいかな、と感じています。ただ、一番重要な設定である「解錠と施錠の角度の設定」はビジュアルどおりの設定ができるので直感的で非常にわかりやすかったです。Sesame mini自体ほとんどの角度が対応しているので、途中で止まったりしないだろうか、という心配はまったくありませんでした。
一方、アクセスポイントの設定はどうもうまくしづらかったです。見た目にはうまくいっているように見えたものの、なぜか少しすると設定が消えてしまったり?する事象があったので、安定するまでに何度か試みる必要がありました。
ただ、失敗しても再登録できるので、そこは許容範囲かな、とは思います。
反応速度は?
いろいろ実験しましたが、Bluetooth接続時は操作から即時といっていいでしょう。Wifi接続時は少しラグがあるイメージですが、数秒単位です。操作の前段階として、アプリからSesame miniに接続する必要があります。これは外出先から接続する場合、数秒~数十秒かかることがわかりました。これは、少しストレスです。施錠するときにいちいち待つなら鍵を使ったほうが早いですものね。なので、アプリは使わず別の方法を検討しました。
また、それ以外にも、私の環境を考え便利にするため、いろいろ考えた結果を残しておきます。
自分のために便利にしてみた
自分の環境について
玄関の鍵が2つある
私の玄関の鍵は上下と2つあります。これは、片方だけ閉めることで対応することにしました。まあ、必ずしも2つ閉めなきゃいけない理由はないでしょう。マンションの共用部の解錠が必要
これが一番困りました。私の住むマンションには共用部も施錠されています。これを解錠するためには、キーかNFC電子錠が必要。つまり、生活を考えるとSesame miniにしたところで完全キーレスというわけにはいかない!
便利にしてみた
共用部解錠対策
そこで、NFC電子錠があるので、そのタグをスマホにつけることにしました。ケースに穴を開けて、キーホルダー金具をつけました。部品代は合わせて数百円といったところです。割とうまくできてよかった。
この結果、副作用として、共用部を開けるときに必ずスマホを出す必要があるということになりました。これは良いこと悪いことの両面があります。スマホケースにキーケース金具を取り付けてやった。— ねこ (@gat3ta) 2019年2月28日
これで、マンション玄関のICタグをつけてやって、 #sesamimini と併せてスマホオンリーにする寸法。
最終調整はいつだってローテク力技と相場が決まってる…。 pic.twitter.com/mZeLAAaqDW
悪い点は、もちろんスマホを出さなければならないこと。ただ、基本的に手放さないようにしているので、そこはあまりネックになりません。
良い点は、流れでスマホからIFTTTのボタンを操作することで、そのまま玄関の解錠を意識的にできるようになったことです。これは、次のIFTTTの設定に続きますが、IFTTTの解錠に少しギャップがかかる点を解消することになり、総合的に見て効率的になったと思います。
ちなみに、共用部で解錠することに防犯上の不安はないか? という疑問があります。当初、玄関前まで帰ってきてから操作するということをしていましたが、しかしそうはいっても、共用部から玄関まで1,2分なのでそこをどう見るかだけ。玄関の外を通りすがった人にとっては、中から解錠されたように思えるので、それを狙って泥棒する人はいないでしょう。
IFTTT連携を使ってみた
Sesameアプリを常用することは、結果的にやめました。やはり、接続するのに数秒待つのもなんだかなーと思うのに、玄関前では数十秒待たされた日には買った意味がないのではないか、と思ってしまうのでした。もちろん機器の構造を考えれば仕方ないことですが、改善の余地がありました。そこで、IFTTTについて連携してみました。 IFTTTは、SNSや各IoTサービスと連携させることができるIF Then Than Thatを略したサービスです。私はかれこれ数年お世話になっています。
IFTTTでできるようにしたのは、以下のとおり。
- 施錠・解錠ログの取得
- ボタンガジェットからIFTTTによる施錠、解錠
ボタンガジェットからの操作は、つまりスマホからワンタッチで施錠・解錠をできるようにした、というところ。これで、先程の共用部問題と合わせて、共用部でそのボタンをタップすることで、家についたときには鍵が空いている、という寸法です。
ボタンガジェットをホーム画面からできるようにしてみました。
IFTTTを連携したときの弱点は、これも操作から実際の施錠・解錠まで数秒から1分弱のラグがあることです。共用部で操作することによって、そのラグは気にする必要がなくなりました。
その他試したこと
手ぶら解錠について
手ぶら解錠は、自分が玄関に接近したことに反応して自動的に開けてくれるSesameの機能です。なるほど、実際に使ってみたところ帰ってきたときに勝手に空いているのは確かに便利です。しかし、実際の手ぶら解錠は100%というわけでもなく、1分近く玄関前で待たされることもありました。残念ながら、使い勝手がいいとは言えません。なのでオンにはしているものの、それに期待することはあまりない。IFTTTで手動でオフすることが主となりました。
オートロックについて
締め出しが怖いので使っていません。これは、結構多くの人が思っていることなので、意外と使用率は少ないかもしれませんね。 ただ、セキュリティとしてはすごく良いことなのは間違いありませんし、どうしても気になる人は使ってみると良いかと思います。使ってみて良かったことからダメだったこと
箇条書きでまとめてみました。良かったこと
- 施錠し忘れの不安をなくしたくてそれが叶った!
- 典型的な心配性で小さい頃から施錠し忘れを恐れて何度も玄関に戻るような性格であった。
- Sesameで施錠履歴が見れるのでその心配がなくなった。
- 忙しい朝でも不安なく出かけられるようになったのは心理的な負担が少なくなってすごくよかった。
- 手軽になった
- 夜にコンビニなどのちょっと出かけるときにはスマホだけででかけることもあります、すごく楽。
- スマホはオサイフケータイなので、スマホだけで生活ができます!
- とはいえ、先の締め出しの恐怖も少なからずあるので、毎日の出勤などでは今も鍵自体は持ち歩いています。
- QoLが少しあがった
- 宅配ボックスからAmazonの荷物などを持ったり、買い物袋で両手がいっぱいのときにカバンから鍵を出すのはとても面倒だった。そして、その状態で鍵を回すのはすごく大変だった。
- それが、スマホからIFTTTボタン一発でよくなったのは、間違いなく快適。手ぶら解錠もオンにはしているので、最悪玄関前で待っていれば勝手に開きます。
変わらなかったこと
- 鍵は今でも持ち歩く
- もともと鍵と定期券(ICカード)をセットにしているので、持ち歩く状態は変わりません。
- なにより突然壊れるとか電池が切れることがどうしても不安です。やはり持ち歩いておいたほうが安心。
だめなところ
- 通知がやたら多め
- 通知自体はほしい! だけど「いってらっしゃい!」とかの通知はなくてもいいかなーって思います。
- 加えて、手ぶら解錠機能をONにしているので、いっぱい通知が来てしまって少しうるさい感じ。
- 個人的には、「施錠」「解錠」の質実剛健な通知だけで十分なので、通知を選べると良いな、と思います。
- 本体とアプリの接続は"便利に使うには”早くない
- 遅いとは言わないですが、アプリからネット経由で接続するということを考えると技術的にこれ以上早くするのは難しいだろうなあ、とは思います。
- ただ、思い立って玄関前からアプリを操作しようとすると、立ち上げから施錠・解錠操作まで1分前後待たないといけないので、やはり早いとは言えません。なので、アプリは当初だけで使わなくなった。
- アプリはあくまで初期設定と管理用として割り切るのもありです。
- なので、アプリだけなら不満😫!
- …というところですが、すごいところは、IFTTTやSesame自体にAPIが用意されているので、他に選択肢があること。いろいろな手段・選択肢がある、ユーザーがそれらを組み合わせて自分に快適な環境を作れる、ということはそれだけで素晴らしいことだと思います。
その他
他の人との共有機能
一人暮らしなので、使っていません…。一括施錠・解錠
できるらしいですね! ただ、それにはもう一つSesame(mini)とアクセスポイントが必要です。個人的には、1つで十分かな、と思っています。私と同じように2つ鍵がある家でどうしても連携したい、という人にはいいかもしれませんね。APIは試してみたい
Sesameには、APIが用意されているのでいろいろ試してみたいです。ラズパイやGASと連携する方法とかいろいろなユーザーのかたが紹介されていたりするので、面白そうです。一般販売はもう少しあと!
4月からだそうです。ちなみに、アクセスポイントはこの記事を書いているときに1000台限定で発売したようですが、あっという間に完売したそうです! Bluetoothだけでいいか、とおもっていた人がやっぱりネット経由でしたほうがいいかも・・・と思った結果かもしれませんね。私もアクセスポイントは必須と言っていいと思います。私は施錠履歴が外からでも見れるようにしたかったので、なくてはならなかったです。
次にアクセスポイントの販売が再開されるときは、セットで買ってしまったほうが良いと思います!
CANDY HOUSEさんのSHOPページ https://jp.candyhouse.co/collections/frontpage
最後に
結果として、すごく快適になったと思っています。ただ、鍵を開ける・閉めるだけでしょう?という気持ちはありました。でも、両手が荷物でふさがっていたり、鍵がカバンの奥にいってしまったり、いろいろな不都合なシチュエーションが出来上がったりすると、小さなストレスになるんですよね。
そういった面倒がなくなったことや、自分の心配性も多少解消されたので、良かったです。
結果的に毎日使うものですから、良くて安い買い物だった!と自身を持って言えます。
コメント
コメントを投稿